外輪船クルーズ

ウェッジウッド野鳥の森


 フェアバンクス2日目は、朝から外輪船クルーズに出かける予定ですが、 このウェッジウッドホテルはアラスカ鳥類研究所の中に建っているホテルです。 朝は、早めに支度を済ませて野鳥の森と池まで続く遊歩道を散策する事にしました。 散策とは、優雅な状況を想定しますが、なかなか思いどおりにいきません。 昨日、痛めた肉離れの足を引きずっての移動です。一歩ごとに激痛が走ります。 足の痛みとは裏腹に晴天の空に小鳥のさえずりが聞こえてくると痛みが和らいできます。 池を鏡に今夜のオーロラが写せればと撮影ポイントを物色します。 最高の撮影ポイントを見つけて期待に胸を膨らませ出発時間が近づいてきたのでロビーへと急ぎます。

ディスカバリー号発着所


 外輪船クルーズの発着所に到着すると序々に乗客が集まってきます。 出発までの間、お土産を探して店舗内を徘徊するうちに出航の時間が近づいてきます。 外輪船ディスカバリーV号に乗り込み船内を巡って最良の撮影場所を探します。 最上層階に席を確保してワインとドリンクで一息つくと、間もなく外輪船は出発しました。

ブッシュパイロットの離着陸ショー


ブッシュパイロットの離着陸ショー


 船内からは、チナ川の両岸に出現するカフェやショップ、別荘が目を楽しませてくれます。 船内アナウンスが流れると乗客は、一斉に船の前方に注意が注がれます。 川の前方には、水上セスナが離陸準備に入っています。 船内のDJとセスナのパイロットが軽妙に会話を繰り返しながらセスナが飛び立っていきます。 大したイベントに感じないのに何をやっているんだろうという冷めた感情をよそに今度は着陸に入ります。 殆んどアラスカ全土の人が所有する水上セスナの離着陸はショーになるのだろうかと個人的に思いながらイベントは終了します。 冷めたコメントですいません。なにぶん言っている事がさっぱり解からないもので日本語で解説してよっ!って言いたい心境です。

チナ川の別荘郡


チナ川の別荘郡


 クルーズ船は、軽快な解説を繰り返してチナ川を下っていきます。 次々に両岸に紹介される別荘の売り地(セール)の英文字に老後の生活拠点の誘惑が刺激されます。 ここで土地を買って自家用セスナでアラスカ州内を観光したり、夏の間サーモンを釣って燻製の出来具合に自己賞賛する姿を思い浮かべます。 水上セスナに自家用船舶と裕福な別荘の反面、必要最小限の居住スペースに安住の地を実現している住民に共感を覚えます。

犬ぞりのデモンストレーション・仕込まれたカリブー


犬ぞりのデモンストレーション・仕込まれたカリブー


 妄想の膨らむ状況をよそに眼前に犬ぞりのデモンストレーションをするブースに遭遇します。 スタートが掛かる前から犬たちの走りたい欲求がひしひしと伝わってきます。 ここの犬たちは、犬ぞりレースに4回優勝しているそうです。餌代は、私たち乗客が払っているんだなと実感するひと時でした。 クルーズ船は、アトラクションを移動する様に次のステージに進みます。 経験者には前後しますが、カリブーがわざとらしく餌を食む姿も紹介されます。 このあとゲートを空ける係員の行動が無ければ、ここに住んでいるんだと騙されていたかもしれません。残念!

先住民族の再現村


サーモンの燻製の実演・アラスカ生物の毛皮の数々


サーモンの燻製の実演・アラスカ生物の毛皮の数々


 クルーズ船が先住民族の生活を紹介するステージに移動してきました。 豊満な体型の少女が予告の解説をしてチナ川から離れテナナ川に移動するのかと思っているとクルーズ船は、 ここから反転して元のチナ川へと引き返します。 先程の先住民族の居住していたと想定される村にクルーズ船は、停泊します。 村内には先程の少女とポッチャリ体型の少年が何やら会話を繰り返し観客に笑いを誘います。 移動式の生活様式の説明は、日光江戸村のイベント方式に似ているなと個人的に感じながら移動していきます。 ここでの生活は、夏に遡上するサーモンの燻製が冬の保存食料として欠かせない生活必需品です。 キャッチセールスとは恐ろしいものでついついお土産の中にサーモンフレークが混入する状況となりました。 次のステージでは、アラスカに生存する野生生物の毛皮が陳列されています。 触った微妙な感触の違いが各々の好みに加工されて帽子やマフラー、コートへと姿を変えていく運命にあるのです。 しかし、好感触を提供したにも関わらず毛皮がお土産の中に入り込む余地はありませんでした。

先住民族の村を後に・・・


 村でのひと時が過ぎていくと乗客が序々に船内へと戻ってきます。 クルーズ船が出航する段階になって空が段々と暗天へと変化していきます。 外輪船は、出発地点の発着場まで戻っていきますが、水面にも雨滴が確認できる程に雨量が増加してきます。 ディスカバリー号には初代の外輪船から2階、3階、4階層へと集客量の増加を増やしている変遷が停船している船体で一目瞭然です。 村内クルーズ船が発着場に着いても雨も止む気配がありません。 ホテルまで移動する送迎車の乗り降りにも支障がある程です。 ホテルに着くと今夜のオーロラツアーに向かうべくシャワーを浴びて簡単にカップ麺と食材の残りでお腹を満たします。

外輪船クルーズ終了


 雨は集合時刻の午後10時になっても止む気配がありません。 部屋の入り口まで来てくれたバスに乗り込み今日の観測場所、日本人夫婦の経営するボリアリス・ロッジに向かいます。 途中、ロッジへの道幅が狭いのでバスから送迎車に乗り換える頃、北の空に夕焼けが見えてきました。 かすかな希望は、序々に絶望へと変わっていきます。 ロッジ内では、同行者たちの身の上話で盛り上がり互いの生活環境が次々と暴露されていきます。 雨が止むのを待ちくたびれた頃にロッジ内のガイド役の方からオーロラとはどの様に発生するのかが科学的に説明され、とても良い知識を吸収できました。
ついに、この日にオーロラを見る機会は訪れませんでしたが、昨日見れただけでも十分な成果に満足しています。

帰国(good_by_アニマル)


 翌朝は、昨日からの雨が降り続いています。 空港に到着するとツアー中ドライバーを務めてくれたラスさんとお別れです。 片言の日本語で私たちに打ち解けようとしている姿が嬉しかったです。 チェックインを済ませるとツアーガイドの姫野さんともお別れです。 常に笑顔で接して戴き、行き届いた細かな配慮が思い起こされます。 このツアーの満足感は、姫野さんのガイドが最大の要因と感服しています。 北の空に向かって感謝の気持ちをお送りします。 姫野さん!ありがとうございました〜。

帰国(フェアバンクス空港)


 私たちの乗る飛行機は、関西空港から次の観光客を乗せてフェアバンクスに降り立ちました。 この人たちは同じツアー内容で南下する旅程になっている様ですが、この雨は今夜止んでくれたのでしょうか・・・
この雨で湖面に映るオーロラの写真は撮影できませんでしたが、次回に再チャレンジする目的ができました。 他にもアラスカでのサーモンフィッシングに挑戦したいし、カトマイ国立公園で熊がサーモンを獲る姿も見たいし デナリ国立公園で見れなかったムースも超望遠カメラを買って撮影したい思いと心残りのレッドサーモンを間近で見る事と目的は無限です。 アラスカは再度(再々度?)訪れる事になると思います。  I'll be back! 

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