アラスカに到着して市内観光で通過したアンカレッジ駅は、線路脇に建つ普通の白い建物という感じで駅という雰囲気はありません。 列車は、駅到着前からホーム?に停車しています。駅舎内で鉄道グッズを買い込むと程なくして列車に乗り込みます。 駅のホームでは、乗車口で鉄道職員が切符を確認すると踏み台から車両の階段を昇って乗車します。 私たちは、このツアーにキャンセル待ちで参加したので展望車両の予約期限の40日前までの締め切りに間に合いませんでした。 私たちの乗車する車両は、アラスカ鉄道の所有する普通車両で隣の車両には売店があり、昔あった0系新幹線の食堂車よりも快適な雰囲気です。 アラスカ鉄道には、食堂車両があるのですが、団体客用展望車両の下にあり一般車両の乗客は入れないのでこの売店車両で間食を頂きました。
しかし、一般車両の乗客は少なくて売店車両は、ほぼ貸切の状態で後ろの球形の無料の展望車両も乗客が少ないので自由に出入りする事ができました。
アラスカ鉄道では、夏の時期多くの観光客に対応する為、旅行会社が各々の展望車両を連結しているので後ろには派手なデザインの車両が連結しています。 オリジナルのアラスカ鉄道車両に乗車できて、なんとなく満足感の得られた列車の旅ができました。
列車は、アンカレッジを出発すると序々に郊外からツンドラの針葉樹の間を縫って北上していきます。大自然の秋の雰囲気と移りゆく景色に心が和みます。 軌道の途中には、工事用の土砂を運ぶ貨物車両に土砂を搬入している場面に遭遇したり貨車の待機レールに除雪車両が待機していたり 鉄人(鉄道マニア)の方々ならば歓喜の叫びを連呼する状況が次々と眼前に飛び込んできます。 途中、西側遠方にマッキンリー山が見えるポイントがあり山裾に雲を携えた勇壮な姿を見せてくれました。
車窓には、広がる湿原が現れたかと思えば清らかな清流に遡上してきたレッドサーモンが見かけられたりと カメラを構えている列車の連結部分の開放スペースから離れられません。
アンカレッジからの長旅も降車時間が近づく頃には、デナリ国立公園の境界線を車両は走り抜けていきます。 線路を並走して南下するスシトナ川の川幅も狭くなり途中、ハリケーン渓谷を渡る橋から90m下の絶景にカメラのシャッター音があちこちで聞こえてきます。
アンカレッジを朝8:15に出発してから7.5時間デナリ国立公園までの列車の旅は、デナリ公園駅で下車となります。 駅には、ここからフェアバンクスまで乗車する人たちが待機しており互いに知らない者同士なのに手を振りあっています。 駅のホームにはツアー客を乗せるバスと自分のツアーバスをさがす人たち、記念撮影をする人などあらゆる状況が氾濫しています。 ここから今夜泊まるホテルは15分程移動した対岸の斜面にあります。
ホテルに到着してミーティングが始まる頃、ベランダの向こうに30分間の停車!? から駅を離れるアラスカ鉄道が見えてきました。 対岸から見るととても長い車列です。今にも止まりそうなスピードでツンドラの木々の間に消えていきました。
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