バスによる周遊ツアーは、最終日となりました。 ゆるやかに起伏する丘陵地帯を走行してコッツウォルズの中心地へ向かいます。 コッツウォルズとは”羊小屋のある丘”という意味で、イギリスでもっとも美しい地域で 王室の別荘や俳優の別荘などもある のどかで優美な魅力にあふれた丘陵地帯です。 豪農が大規模に経営する見渡す限りの牧畜地帯を40km程走行すると なだらかな傾斜に建つバーフォードの街並みに入ります。
ここは、村で唯一の繁華街ということで古くから牧羊で発展してきた村だそうです。 それぞれの家々が、食品店やパブ、雑貨屋、デリカテッセンの店など個人が経営している 昔ながらのスタイルで村が形成されています。 少し歩けば、もう村はずれになってしまう程小さな村です。
バーフォードでの30分ほどの散策を終えてバスに揺られて南下すると15分ほどでバイブリーの村に到着です。 コルン川にバスを横付けすると、ブライアンがサンタの様に大きな袋を持ってバスを降りていきます。 袋の中には、食パンが大量に詰め込まれていてバスを降りる私たちに手渡してくれます。 最初は、数匹しか居なかった鴨がブライアンが放り投げるパン切れに群がってきます。 私たちも一緒に投げ続けているとたくさんの鴨が集まり、一切れのまま投げ込まれた食パンまで取り合っています。 対岸では、釣人がフライフィッシングをしています。 川には、放流されたニジマスが数匹ゆるやかな流れの中を泳いでいて釣人によって釣り上げられていきます。 一番大きなニジマスで35cmほどあり、大きなタモ網で捕獲されていきます。
ここバイブリーには、羊毛の収納小屋だった建物でアーリントン・ロウという有名な観光スポットがあります。 村の建物は、全てコッツウォルズライムストーンで造られていてどこを見ても絵になる様なかわいい風景が続いています。 この村は、歴史的建築物の保護を目的として英国で設立されたボランティア団体のナショナル・トラスト が管理していて、イングランドでも一番うつくしいといわれています。 湖水地方の殆どの土地もナショナル・トラストが管理しているということで、資産のある人たちのお金の使い方には、唖然とするばかりです。
コッツウォルズを少し北上して更に別の街、ボートン・オン・ザ・ウォーターに到着です。 ウィンドラッシュ川に掛かる石橋が印象的なこの村は、水辺の美しさからリトル・ベニスとも呼ばれているそうです。 水深は、10cm程しかないのですが、透明度も良く街を縫うように川が流れていて両岸に植えられた並木が絵画の題材に 最高のロケーションを演出しています。
イギリスでの最後のお食事となる昼食は、街の賑わいから少し外れた場所に建つマウストラップ・インという コッツウォルズライムストーンで造られたかわいい造りのレストランです。 メニューは、マス料理ということでサーモンアンドチップスとでも呼びそうな軽めのメニューです。 イギリスの食事のパターンにも慣れてきたところで感じることは、食事の出されるペースがどこのお店も 良いタイミングで味も良く満足のいくお料理でした。 フランスのオリーブオイルが基本で2時間以上も掛かるイラつくお食事とは大違いです。 店内には、ネズミのオブジェが置き場所も足りない程にあちこちに飾られています。 店名のネズミ捕りは、見当たりませんでしたが、とてもかわいらしい雰囲気のお店でした。
食事が終わると自由散策の時間です。 多くのお店が建ち並びみやげ店を覗きながら河畔に建つモーターリングミュージアムでクラッシックカーでも鑑賞しようと思います。 博物館の中には、ジャガーやオースティンなど数十台のクラッシックカーが展示されています。 昔ながらのキャンピングカーもありイギリスを観光中に遭遇したキャンピングカーなどの歴史がここにあります。
ミュージアムを後にして河畔のお店を眺めながらウィンドラッシュ川に掛かる石橋をバックに写真を撮影しながら進んで行きます。 香水の店やアクセサリーのお店などたくさんありますが、時間は限られているのでのんびり覗いていられません。 これといったお気に入りのお土産もまだ無くて物足りない感じはしますが、時間が迫っているのでバスに戻ります。 イギリス旅行も終わってしまいました。 旅行催行の2週間前に起こった暴動も心配されることも無く無事に旅を終えることができて良かったです。 ロンドンでは、タワーブリッジに掛かる虹が見れて大満足の思い出ができました。 でも、一番の心残りは、改装中で見ることのできなかった帆船カティーサーク号です。 ロンドンオリンピックで改装中の建造物もあったので、次にリベンジできたらなと思います。 イギリスの楽しい旅に感謝します。 次は、何処へ行こうか?